「どうする?」 『どうしよっか』 「行く?」 『行こう』 買ってきたアイスクリームに後ろめたさを感じながら、高台へ向かった。
ループ状の橋を上がり、ヘリポートがある辺りから西を向くと 優しいピンク色をした空が見えた と思ったら、それはどんどん広がり、空一面を染めてみせた。 すっかりハートを奪われる。
ふと目をやると、頬が桃色に染まっているように見えた。 暑さ残る夕暮れ、アイスクリームは溶けちゃって、 ハートのドキドキと予感だけがくっきりと残る。 秋が近いようだ。
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